児島ゼミ生をインタビューする企画。第1回の今回は、児島ゼミ開設時の初代ゼミ長、横井康秀さんにご登場いただきましょう。
横井さんは大学卒業後、TSUTAYAでおなじみのカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)に入社され、一旦家業を継ぐため名古屋に戻られましたが、その間の経験を礎に再度カルチュア・コンビニエンス・ストアに復職。現在はマーケティング事業の舞台で主に専門品を取扱った企業へのコンサルタント部門で活躍してみえます。
それでは横井さん、お願いします。
はじめまして。1期生の横井です。今はカルチュア・コンビニエンス・クラブの関連会社でマーケティング、コンサルタントをやっています。お客さんは主に専門品を取扱う会社が多いですね。
カルチュア・コンビニエンス・クラブといえば、最近流行のビッグデータのイメージが強いんですけど。
まさにそのとおりで、ビッグデータを活用したマーケティングコンサルティングをやっています。
今ビッグデータで思い出しましたけど、僕らが卒論書いていたときは今みたいにUSBメモリーとかなくて3.5inchのフロッピーディスクがデータを保存する絶対的な存在だったんですよね。これが壊れやすくてね。よりにもよって卒論発表当日にフロッピーが壊れてしまって、慌てて家に戻ってハードディスクにとってあったバックアップを取り出して駆けつけ本番でプレゼンやったの思い出したなぁ。
いきなりびっくりネタ登場ですね。
そんな感じで慌てていたので肝心なプレゼンは全くダメで、児島先生に「おまえ、何やってんだよっ!」と強烈なダメ出しをされましたね。
僕は3期生ですけど、最初から先生のプレゼン指導は厳しかったですからね。 ところで、卒論は何をテーマにしたんですか?
うーん?えーっと…、思い出せない。あれ?なんだったかな?たしか衛星放送がどうとかこうとか、そんなのやってた覚えはあるんだけど…。忘れた。
衛星放送って言葉がまた時代を感じますね。今わざわざ衛星放送なんていわないですもんね。 ところでテーマは忘れたってことですけど、何か特別な思い出ってあります?あれに苦労したとかそういうものって。
いやぁ、苦労したとかってそういう印象は今でもないね。とにかくすべてが楽しかったな。
それにね、うちのオヤジが大学生活は就職前の執行猶予期間だってずっといわれていてそれがいつも頭にあってね。部活、ゼミ、バイト、恋愛、友達、旅行、酒…などなど、とにかく全てに全力を尽くしたよ。
今、部活っていわれましたけど、横井さんたしか剣道部だったんですよね。
そう、剣道部。今でも剣道やってるよ。六段の試験に4回受験したんだけど、未だ合格できてないんだけど…。 最近は息子も剣道を始めたからね。
大学の頃の剣道の経験は大きかったな。自分も子どもの頃から剣道やってたけど、今では父として、そして今住んでいる横浜でも地域の子どもたちに剣道を教えているんだけれど、指導者として剣道に関わることができるようになったから、そう考えたら剣道についてはオレも成長したなぁ。
ちょっと話が戻るんですけど、今CCCでコンサルティングをやっているということなんですけど、新卒で入社当時からコンサルの仕事やってたんですか?
いやいや、コンサルの仕事は去年ぐらいからだよ。最初の1年は新しいお店ができたときの接客インストラクター、その後は神奈川エリアのスーパーバイザーを2年やって、ここで一度家業を継ぐためにCCCやめてるんだよね。
今の時代、家業を継ぐなんて親孝行な息子だったんですね。
やっぱり家業を継ぐって難しくてね。実家に戻って家業を始めてからはオヤジとか弟と何かうまくコミュニケーションがとれなくて。あと、当時も中村区の剣道連盟の事務局をやっていたんだけど、こちらも運営がなかなか難しくてね。
それでコーチングの勉強を始めて、最後はインストラクターもやってた。
えっ?!コーチングって、あのコーチングですか?そんなことがあったんですか。
そうそう、指導方法のあのコーチングね。
中村区の剣道連盟の事務局の運営にしても家業にしてもそうだけど、やっぱり大切なのはコミュニケーションの取り方だから。コミュニケーションについて体系的に学ぶことで、いろいろなスキルアップにつながると思ったんだよ。
実際コーチングのインストラクターとしてベンチャー企業の次期リーダー候補とかを対象にコーチングの指導をしていたんだけど、ベンチャー企業の人たちってチャレンジ精神が強いじゃない。それが次期リーダー候補ときたらチャレンジ精神が強いなんてもんじゃないぐらいハンパなく強くてね。やっててとてもいい刺激を受けることができたよ。その時の経験って大きくて、「ゴールを設定してから考える」、「ボトムアップ思考」とか「原因は結果より大きい(原因>結果)」といった考え方が自分にも身に付いたね。
働き始めてからも勉強してみえたんですね。僕も「原因>結果」のためにより多くの行動を起こさなくてはいけないと思っていてそうしているつもりですけど、これがなかなか後輩に伝えられないんですよね。
現役生を含めた児島ゼミの人たちにいいたいことは大きく3つあるね。
1つは何ごとも諦めないことが重要で、「もうダメだ…」と思ってからが勝負だということ。
2つ目は論理的に思考し熱をもって伝えること。わかりやすく、だけどクドクならないようにね。
そして最後はやっぱりノリと勢いだね。失敗や挫折はとてもいい思い出になると思うよ。
失敗や挫折といえば、ここ数年は企業も採用数を増やしているといったニュースを聞きますけど、僕らの頃もそうでしたけどやっぱり就職活動ってなかなか思うようにいかないですよね。横井さんって就職活動のときに何か具体的な計画を立ててやっていたんですか?
特別な計画方法は、そんな簡単なものは何もないよ。手書きの手帳に日程とToDoリストを書き込んでたぐらいかな。
この手書きで書き込むっていうのが重要で、目でパッとみえる、つまり可視化することで全体像の把握をするようには心がけてたかな。それぐらいかな。
ただ、闇雲にやるのではなくて全体像を掴むことが重要だね。
面接でよく聞かれる「学生時代になにに打ち込みましたか?」っていう、まぁありきたりな質問ってあるじゃないですか?横井さんはその手の話になんて答えていたんですか。
学生時代に自転車旅行をしてね。名古屋から福岡を自転車で往復したんだけど、その道中で出会った人たちのやさしさがうれしかったこととか、まぁ名古屋から福岡まで自転車だと天気が悪かったりで途中でやめちゃおうかなと思ったりもしたけれど、諦めないことで実現できたことがあるっていうことは、面接で必ず話してたね。
僕は就職活動は超省エネ方針でたくさん試験受けなかったんですけど、就職活動で楽しかった思い出ってあります?
ある会社の入社説明会がウェスティンホテル東京であったんだけれどね。そりゃもう会場の豪華さには正直ビビったね。そんなところにこっちはTシャツ、チノパン、リュックで乗り込んだからね。
リクルートスーツもドレスコードも全く無視してウェスティンですか。それはすごいな。
まぁ、それはいいじゃないか。
それもよい思い出ということで。 ところで、児島ゼミも間もなく20周年を迎えるところですけれど、ゼミ一桁片手世代としてはそれだけ年を重ねたってことで、今ふと思ったんですけど当時僕らが現役で大学にいた頃の児島先生の年齢をたぶん相当超えていますね。まぁそれはさておきまして、大学卒業してまだ数年で会社で苦労している後輩や、今の児島ゼミ生にこれだけは伝えておきたいことがありましたら最後にお願いします。
それはさっきも言った3つのことだね。繰り返しになっちゃうけど、
- 何ごとも諦めないことが重要で「もうダメだ…」と思ってからが勝負だということ。
- 論理的に思考し、熱をもって伝えること。
- 最後はノリと勢い。失敗や挫折もいい経験になる。
これにつきるね。
横井さん、ありがとうございました。
横井 康秀
最新記事 by 横井 康秀 (全て見る)
- 児島ゼミ生インタビュー 第1回:横井康秀さん(97E) - 2014/06/11
コメントを残す