新しいKojima-Seminar.NETはご覧になっていただけたでしょうか。
改編にあたり思い描いたコンセプト:フロー
今回ウェブサイトの大幅改編を行うにあたり、小林がイメージしたことは、このサイト自体が情報の流れる場所にしてみたいということでした。根幹のコンセプトはフローです。
リアルな人間関係を維持するための仕組みを児島ゼミで独自に作ることは既に不要だろう。それはFacebookやLinkdInのようなサービスに任せてしまえばいい。それよりも、情報を出したいと思う人が、気軽にウェブサイトに顔を出すことができる、そんな仕組みを作りたいと考えていました。
情報を滞留させないための、新しい情報:コンテンツ
200名近い人員を送り出してきた児島ゼミですから、コンテンツがないはずがない。みんなが普段何も気にせずにしていることが実はコンテンツになる。それに気がついていないのであれば、それがコンテンツだよと伝えてあげられるネットワーク。既にコンテンツを持っているのにその出し方がわからない人には、それを出す場所を提供する。闇雲にインターネットに出しても誰がみるのか、それ自体に意味があることかわからない人には、児島ゼミ生がまず第一にみている。そういうイメージを思い描いてデザインしたのが今ご覧のこのウェブサイトです。
新しいサイトの準備は2014年の初頭から始めましたが、馬淵さん(2期生)のサーバーが春ごろレンタルへ移転を機に一気に駆け上がりました。
情報流水:コンテンツは必ずある
この作業をしているときに、あるイベントに参加しました。Evernote Days 2014 Tokyoです。ここで2日目の最初の基調講演をされたのがMITメディアラボ副所長、石井裕教授です。約1時間の講演で、さまざまなことをインスパイアされたのですが、このサイトの根幹のコンセプトであるフローとぴったりと一致したのです。その考え方が石井教授のTweetにあります。
フローの時代 『情報は流水。クラウドと百億のマシンを結ぶ水路網=新エコシステムを高速循環する水流。印刷による永久凍結、オフライン記憶装置内での蒸発、防火壁内での死水化の堰を乗り越え、水流は加速を続ける。世界による共有・編集・再発信を繰り返しながら。』石井裕 @ishii_mit
— Hiroshi Ishii 石井裕 (@ishii_mit) 2011, 11月 20
Tweetの最後の部分、“世界による共有・編集・再発信を繰り返しながら”という部分が、思い描いていたコンセプトと一致したと思ったのです。
紙に印刷されたレポート、デジカメで撮影してハードディスクに残っている写真、みんなで騒いでいるときのビデオ。児島ゼミ生のそれらが凍り付いた印刷物やハードディスクの中から流れ出るだけで、十分なコンテンツになると思っています。世界による共有の前に、児島ゼミ生で共有できればそこでブラッシュアップ(編集)、そして再発信ができるのです。
コンテンツは、既に手元にある
ちょっと思いついた手書きのメモ。何の気なしに撮影したスマートフォンの中の写真。そういったものを出してみませんか。そして出してみるということをすることで、自分が今なにを持っているのかを知ることができます。棚卸しです。自分がこれまで培ってきたものは何だったのか。それを改めて具現化してみる(目に見えるようにする)、そして再認識する。一見自分の過去を振り返るようで恥ずかしい、シャイな行為ではありますが、簡単な思いつきでは稼ぐことができない今日において自分の棚卸しをすることは意義がある行為です(仕入れる金がなければ在庫を売ればいい)。
そこで出てきたもので、これはちょっとだけ他の人にもみてもらいたいかな、と思ったものがコンテンツです。それをみてもらう場所がこのウェブサイトです。
MITメディアラボ副所長の人となり
石井教授はMITメディアラボの副所長としてのご高名はここで改めて説明するまでもありませんが、Evernoteイベントの企業ブースでCamiAppのノートをみていたときに、急に早足のおじさんが慌ただしく来たなと思ったらその方が石井教授でした。ご高名に反比例して、とても身近で、TwitterでMITの教授が「日本語で」つぶやいている。そんな方でした(声をかける勇気はありませんでした。そしてそれ以上に、早足でした)。
最後に
今回はこのサイトのコンセプトに石井教授のTweetをオーバーラップさせてご紹介しましたが、当日の講演内容はあれから既に2ヶ月近くが立ってしまいましたが決してここ10年、20年で色あせるものではない、常に今どきな話題だったように感じます。
講演の内容はまた別の機会にもご紹介したいと思いますが、Evernote JapanよりYouTubeに動画が公開されていますので、隙間時間にぜひご覧ください。隙間時間に、何周しても、新しい気がつくことがたくさん詰め込まれた講演です。
基調講演 未来記憶|Evernote Days 2014 Tokyo:MITメディアラボ副所長 石井裕氏
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